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桜の落ち葉染めせっけん2019、植物顔料の作り方 [├ 石けんの色]

桜染めせっけん

桜の落ち葉染めの石けんです。
落ち葉をコトコトと煮出して作った赤い染液(煎液)を水分に使っています。

なんと苛性ソーダがなくて! 100グラムバッチで、丸い型パンケーキ型。
例によって濃い煎じ液を使うと外側がぐるっと一周色が抜けたようになるので、中が赤くて餡子のようになっています。

久しぶりに桜の顔料(フィトピグメント)を作っておこうと思って落ち葉を集めました。
落ち葉染め石けんは5年ぶりくらい?

ウールの毛糸とレーヨンで試し染めもしています。
アルミ先媒染、1回染め。
ウールはいい色が出ています。
桜の落ち葉染め

改めて、染液の作り方をメモしておきます。

・桜の落ち葉を鍋に入れ、水とアルカリ剤(炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)を加えて20−30分コトコト煮る
・pHが11以上になっていると効率が良い
・1回目は葉に熱が入って透明感が出たくらいのところでやめて、煮汁は捨てる。
・かぶるくらいの水とアルカリを加えて煮る→煮汁を取り分けるを繰り返す。
・後半ほど黄色味が抜けて赤くなる。赤みが薄くなったり、葉の形が崩れてトロミと雑味が出てくる頃がやめ時
・空気に触れさせておくと赤みが増す。1−2日後が染め時という説もある。
・煎じ液は密閉して冷蔵庫保管可能

今回はかぶるくらいの少なめの水で、1回あたりは15分くらいで9回煮ました。
後半はかなりの赤(ビーカーにとったら真っ黒で違いが分からなくなっちゃった)
落ち葉煎じ中

色比べ
試し染めに使ったのは4−6回目の染液を合わせたもの、石けんはさらにそれを煮詰めたものを使いましたが、煮詰めすぎだったと思います。

毛糸は煮詰めた染液とほぼ同じ色で染まっています。

3、7、8、9回目は合わせて顔料化。
繊維に媒染して染めるということは、水に溶けている色素(染料)に媒染剤に含まれる金属イオンを反応させて布の上で不溶化(顔料化)させるということです。
繊維を入れずに媒染剤だけを染液に加えると、水中で不溶化の反応が起こって浮遊した状態の顔料を取り出すことができます。
反応としてはそれだけです(植物によっては条件を多少調整する必要があります)。
ここで、ゆりくま流のフィトピグメントでは、生成した顔料の沈降性を改善したり、嵩を増やしたりして取り出しやすくするために体質顔料などの助剤を使うところがオリジナルの方法です。

桜のフィトピグメント
この後洗浄、乾燥します。

桜は落ち葉よりも枝の方があざやかな赤(ピンク)を染めることができます。特に花が咲く直前のものがいいそうです。ヤマザクラやサトザクラでは青い葉でも赤染ができるそうですよ。

枝の赤い色素は黒っぽい外皮と白い芯材との境目に存在していると言われています。
先日、丹波布伝承館を訪れた際、剪定した桜の小枝と、太い枝は皮を剥いで保管する作業が行われていました。
また小枝欲しいなぁ
顔料も、顔料を使った石けんも落ち葉とは違ったピンクになりますよ。

桜の下処理中

※同じ紅葉でも、もみじ葉などからの赤染めはアントシアニンの酸性抽出(花びら染め)の手法を使うので、この方法は使えません。
アルカリ抽出で赤染めができる素材には桜の他に月桃があります。ぜひ同じようにやってみてください♪

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