アーモンド(というか杏仁豆腐)の香りがすばらしいとウワサの石けんを購入してみました。

サンタ・マリア・ノヴェッラはフィレンツェでドミニコ修道会の教義、癒しの実践として生まれた世界最古の薬局で、800年もの歴史があるのだそうです。

たまたま通りかかって目に付いた重厚な木の扉のショップに入ってみたら、サンタ・マリア・ノヴェッラ丸の内でした。
店名が大きく掲げられていないのでそうと気が付くのにちょっと時間がかかりました。

やはり重厚な木の陳列棚には鍵がかかっており、勝手に手にとってみることはできません。
プロダクトリストをもらい、カウンタで香りやテクスチャを試させてもらって良ければ購入という後に引けないシステムです(どきどき)。

ちなみにお値段は1個2400円なのですが上記のプロダクトリストや公式サイトには書かれていないのです(まさか時価?)。口コミでよく予習しておかないと無駄にドキドキしてしまいます。


早速お風呂で贅沢に使っています。

泡立ててからの香りはよーく嗅いでみないと気がつかない程度。
とても丁寧に作られているという感じのするきめ細かい泡立ちと泡もちで、泡でマッサージしながらの洗顔が心地いい。伝統的なウシヤシ石けんらしいキュッとした洗い上がり(石けんカス影響)なので、長い髪の洗髪向きではないかなと思います。

使っている時よりも、浴室に溜まっている杏仁の香りに癒されるかも。


その杏仁豆腐の匂いですが、バラ科の植物の仁に多く含まれている青酸配糖体(アミグタリンなど)が分解されて生じるベンズアルデヒドの香りとのことです。
アミグダリン →(酵素で加水分解)→ ベンズアルデヒド + 青酸(シアン化水素) + 糖

食用香料やアーモンドエッセンスなどはビター種(苦扁桃)のアーモンドからつくられ、青酸側を無害化してベンズアルデヒドのほうだけ残しているものらしいです。
杏仁豆腐に使われる本物の杏仁粉は糖で青酸を無害化しているとか(機構がちょっと分かりません)。

ベンズアルデヒドは揮発しやすいものですし、水酸化ナトリウムなどの強アルカリ下ではいろいろ反応してしまうのでコールドプロセスの石けんに残すのは難しいかなぁ。(石けん素地に練りこむ方法なら反応は起こりにくいです)


杏仁豆腐の香りの石けんを手作り・・・あこがれます・・・。
(そういえばtoakonさんのアーモンド石けん道場はどんな結果になったんでしたっけ・・・後で確認に行ってみようっと)


(余談)

ところで杏仁豆腐の香りでおなじみなのはM田女史イチオシのオーフスカールスハムン社の食用スイートアーモンド油ですね。これ成分が「食用アーモンド油、香料」です。そして主に食用にされるスイート種(甘扁桃)の仁には香りの元となるアミグダリンがほとんど含まれていないのです。

コールドプレスで成分を丁寧に残してあることには間違いないのでしょうが、あの香りだけは後付けなんでしょうね・・・。カリフォルニアのメーカーの今はなきスイートアーモンド油はコールドプレスだけど無香でしたね。


---------------
サンタ・マリア・ノヴェッラ
http://www.santamarianovella.jp/