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調べてみるとレッドサンダルウッドと言われるものは精油でおなじみのサンダルウッド/ビャクダンとは全く異なる植物のようです。
red sandalwood とはマメ科シタン(学名Pterocarpus santalinus LINNE)の英名で、食品添加物でもあるシタン色素が抽出されます。このシタン色素が別名「サンダルウッド色素」とも呼ばれています。
シタン色素の主色素はフラボノイド系のサンタリンで紫赤色を呈します。食品の着色のほか、染料としても使われているようです。
シタンというと高級家具材の紫檀がありますが、これは学名Dalbergia cochinchinensis(本紫檀)やDalbergia oliveri(手違い紫檀・チンチャン)というもので、同じマメ科でも更に異なる種類のようです。
(更に複雑なことに家具材の紫檀はローズウッドとも呼ばれることがありますが、精油を産出するローズウッド(クスノキ科)とは全く別物!)
植物の名前ってややこしいですね。
少なくとも、サンダルウッド レッドという名前で出回っているレンガ色のパウダーにはサンダルウッド精油のような効能は期待できないということでしょう。着色料と考えておくのが無難なようです。
肌に色がしみこむため化粧品材料としてもイマイチっぽいです。
下に引用を示した英語のウィキペディアにそれぞれの画像(イラスト)があり、違う植物ということがよく分かります。
ということで、ある意味安心(納得)して次の石鹸はレッドサンダルウッドパウダーで着色することにいたしました。
直パウダーと抽出、それぞれ後で写真を追加しておく予定です。
レッドサンダルウッド抽出
写真は左から、ひまわり油、エタノール、炭酸ナトリウム水溶液(強めのアルカリ)、重曹水(弱アルカリ)、精製水、お酢(酸性)
油でも水でも抽出できます。弱アルカリ~水ではあまり色が変わらずオレンジですが、強いアルカリの炭酸ナトリウム水は赤紫色になりました(写真では茶色っぽく見えますが)。 お酢の写真はちょっと色がわかりにくいですが、水で抽出したオレンジが少しくすんだような色合いでした。
○引用
(サンダルウッド画像あり)
Sandalwood. (2007, August 31). In Wikipedia, The Free Encyclopedia. Retrieved 10:14, September 3, 2007, from http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Sandalwood&oldid=154836589
(red sandalwood画像あり。上と比較すると違いが分かる。white sandalwoodとは関係ないとの記述もあり)
Red sandalwood. (2007, January 25). In Wikipedia, The Free Encyclopedia. Retrieved 10:15, September 3, 2007, from http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Red_sandalwood&oldid=103232495
白檀. (2007, 5月 30). Wikipedia, . Retrieved 10:12, 9月 3, 2007 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%99%BD%E6%AA%80&oldid=12839439.
シタン. (2007, 4月 21). Wikipedia, . Retrieved 10:17, 9月 3, 2007 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%B7%E3%82%BF%E3%83%B3&oldid=12039687.
ローズウッド. (2007, 7月 21). Wikipedia, . Retrieved 10:18, 9月 3, 2007 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89&oldid=13800189.