今日は夕方から大雨でしたが、その前に少し外を歩くことができました。
家族がイネ科の花粉症だったことが判明し・・・。 雑草天国の土手は少しかわいそうだったかも。


さて、久しぶりに石けんの本をポチポチと紹介していこうと思います。

購入前にはあまりレビューを吟味したりせず、思いつきでぽちっと購入したりするので、ためになるものから変なのまでいろいろあります。
お勧めではなく紹介ということで、あしからずご了承ください。


今回は、Anne L. Watson さんの本を2冊。

著者は元は建築関係のコンサルタントで小説も出版していたりする多才な方のようです。
下のミルクソープの本の前書きで「これで心おきなく石けんビジネスに専念できる」的なことを書いているのですがその翌年にはモールドで作るクッキーの本なんかも出しています。趣味をすぐ本にしちゃうタイプの人なのかも。。。




初めは普通の石けんの本「Smart soapmaking」

この本は以下3点で構成されています。

・「ちゃんと計量して、温度管理して、よく混ぜれば石けんができる」という高校化学教師の友人の言葉(リピート)
・今までのルールなんか役に立たない神話みたいなもの。自分の経験が一番信じられる。
・どうしてスティックブレンダーを使わないの?!

初めの章で石けん作りの鉄則を 「no sense」と次々ぶった切ります。基本的には まあそうだよね といえるところも多いのですが、ちょっと言いすぎではないかとハラハラします。
そしてなぜトレースを出さなくてはいけないのかという話の時に出てきたのが「高校化学教師の友人」。
彼女は「トレース」を知らなかった → ケミストが知らない「トレース」なんて無意味、大事なのはケミストが言う「計量、温度管理、撹拌」のみ! という展開です。

こう書くとぶっ飛んだ内容かと期待させますが「自分の経験」を積み重ねていく方向性は間違っていないし、「計量、温度管理、撹拌」の話も実はもっともなことなので、残念ながら結果的にはかなりまっとうです。

特徴的なのは3つ目のブレンダーです。Anneさんは今時のsoapmakerがブレンダーを使わないなんてどうかしてる的な考え方なので、手順もブレンダーを使いこなすことに重点が置かれています。
これはトレースの話ともつながっていて、ブレンダーなら手混ぜよりもはるかに微細な液滴で混ぜ合わせられるため、トレースを出さなくて大丈夫ということです。(逆にいえば、手混ぜではトレースまで持っていく方がよいという点を否定しないということですね)。
トレースを待たないで型に流してよいタイミングについては視覚的な変化と温度変化の2点を攻める方法が紹介されています。
かなり緻密な観察が必要で、軽いトレースの方が見極め簡単なんじゃないかと・・・


Milk Soapmaking (牛乳石鹸): The Smart and Simple Guide to Making Lovely Milk Soap From Cow Milk, Goat Milk, Buttermilk, Cream, Coconut Milk, or Any Other Animal or Plant Milk

  • 作者: Anne L. Watson
  • 出版社/メーカー: Shepard Publications
  • 発売日: 2009/01/01
  • メディア: ペーパーバック


Anneさんの2冊目はミルクソープ

いろいろなミルク(動物/植物、液体状/粉末状、発酵有無など)を使いこなす方法を紹介しています。
液体の場合は水分の全量置き換えが原則です。
ミルクを使った場合、乳糖のキャラメル化によって茶色い石けんになりがちですが、これを避けてミルクらしいpaleで真白な石けんにするにはどうしたら良いのかというところに重点が置かれています。

そしてミルクソープもブレンダーで混ぜますよー!
(モロモロもブレンダーで粉砕されるので是非使えとのことです)

例によって評価は経験とモニターの感想がすべてで、Anneさんのオリジナルの方法とのことです。
私は他のミルクソープの専門書を読んでいないのでどの程度独創的なのかわかりませんが、粉ミルクを使う方法はちょっと真似してみたい感じです。
近いうちにきっとやるかも。

文字が大きいのですぐ読めます。
1冊目と同様、科学的な話はほとんど出てきません(Anneさんにはあまりバックグラウンドがなさそうです)が、本当に経験だけでこの結果を出したのなら相当の実験バッチをこなしているのだろうと思います。


Anneさんのサイト http://www.annelwatson.com/
かなりあっさりしてます。いろいろなブレンダーの比較があるけど、日本では買えなさそうなのも多いです。