[本]エッセンシャルオイルの本 [▼アロマ・ハーブ・スキンケア]
最近読んだ本の紹介、エッセンシャルオイル編
いわゆるイギリス式アロマセラピーの方向性からは少し外れるものです。
■植物の香りと生物活性 --その化学的特性と機能性を科学する--
谷田貝 光克 著 フレグランスジャーナル社 2010年8月
---クローブ精油にはフェノール類のオイゲノールが含まれているため抗菌・抗ウィルス作用があります--- なんてフレーズを、アロマを勉強するときには覚えたりします。
○○類には××作用があることを検証した実験データが中心の本です。
著者は林学関係の方なので木材や森林の植物の芳香成分が中心、作用も抗菌や他の植物への影響(アレロパシー)、農薬代替、抗酸化、害虫忌避やダニ類の繁殖抑制など植物に関係することが多くなりますが、健康やリフレッシュに関する話も少しあります。(肥満を防ぐ香り刺激とか!)
興味深かったのは、たとえば抗菌や抗酸化というような作用にはフェノール類が大活躍なのですが、ひとくくりにフェノール類といってもちょっとした置換基の長さや位置の違い、配糖体の有無などで非常に強い活性がある成分と全く活性がない成分があるということ。また単体ではさほど活性がない成分AとBが混合物になると強い活性を示すようになることがあることなど。
○○類が入っていればいい、と画一的に覚えればいいというものではないですね。
新しい事実はありませんが、読み物としては比較的面白かったと思います。
早速サイプレスの香りを充満させて体重を減少させることにします(笑)
ラットのようにご飯に混ぜちゃうところまではできないけど。
■エッセンシャルオイルの薬理と心 --アロマテラピーの効能の科学--
梅津 豊司 著 フレグランスジャーナル社 2010年8月
続いては中枢神経系に及ぼす作用の話。
アロマは心に作用するといわれていますが、心に作用するということは中枢神経系に何らかの作用を及ぼす(中枢薬理作用がある)ということです。
これを科学的に検証するというのが主旨ではあるのですが、ページ数の半分以上は「科学とは」「心とは」「科学的に検証するとはどういうことか、その手法」に割かれています。検証データはほんの少しです。
少し前に紹介した「代替医療のトリック」でもそうでしたが、真に科学的に物事を検証したい場合にはどのような目的や手法で実験を行うのかを定義することが非常に重要です。また著者がニセ科学と真の科学との境界をしたいという気持ちが強く表れている結果ではないかと思います。
さて、肝心の作用の検証ですが、著者は持続的な香り刺激には否定的なので(嗅覚は継続的に同じ刺激が加わると速やかにチャンネルを閉じてしまう = 慣れが生じる ため)、刺激はすべて注射です。
検証に使われた精油はローズ、ラベンダー、ペパーミントなどほんの数種類とその中の代表成分ですが、一般的に言われているような抗不安作用、興奮作用などが認められる例、反対の作用が現れる例などが紹介されています。またその作用機構が医療で使われる薬剤と同様なのか、異なるものなのかに対する考察も書かれています。
一般的に言われていることの検証のため、やはりびっくりするような新しい事実はありません。
前述のように科学的な前置きが長いので、検証データ盛りだくさんを期待していた私にはちょっとがっかりでした。
いわゆるイギリス式アロマセラピーの方向性からは少し外れるものです。
■植物の香りと生物活性 --その化学的特性と機能性を科学する--
谷田貝 光克 著 フレグランスジャーナル社 2010年8月
---クローブ精油にはフェノール類のオイゲノールが含まれているため抗菌・抗ウィルス作用があります--- なんてフレーズを、アロマを勉強するときには覚えたりします。
○○類には××作用があることを検証した実験データが中心の本です。
著者は林学関係の方なので木材や森林の植物の芳香成分が中心、作用も抗菌や他の植物への影響(アレロパシー)、農薬代替、抗酸化、害虫忌避やダニ類の繁殖抑制など植物に関係することが多くなりますが、健康やリフレッシュに関する話も少しあります。(肥満を防ぐ香り刺激とか!)
興味深かったのは、たとえば抗菌や抗酸化というような作用にはフェノール類が大活躍なのですが、ひとくくりにフェノール類といってもちょっとした置換基の長さや位置の違い、配糖体の有無などで非常に強い活性がある成分と全く活性がない成分があるということ。また単体ではさほど活性がない成分AとBが混合物になると強い活性を示すようになることがあることなど。
○○類が入っていればいい、と画一的に覚えればいいというものではないですね。
新しい事実はありませんが、読み物としては比較的面白かったと思います。
早速サイプレスの香りを充満させて体重を減少させることにします(笑)
ラットのようにご飯に混ぜちゃうところまではできないけど。
■エッセンシャルオイルの薬理と心 --アロマテラピーの効能の科学--
梅津 豊司 著 フレグランスジャーナル社 2010年8月
エッセンシャルオイルの薬理と心―アロマテラピーの効能の科学 (香り選書 14)
- 作者: 梅津 豊司
- 出版社/メーカー: フレグランスジャーナル社
- 発売日: 2010/08
- メディア: 単行本
続いては中枢神経系に及ぼす作用の話。
アロマは心に作用するといわれていますが、心に作用するということは中枢神経系に何らかの作用を及ぼす(中枢薬理作用がある)ということです。
これを科学的に検証するというのが主旨ではあるのですが、ページ数の半分以上は「科学とは」「心とは」「科学的に検証するとはどういうことか、その手法」に割かれています。検証データはほんの少しです。
少し前に紹介した「代替医療のトリック」でもそうでしたが、真に科学的に物事を検証したい場合にはどのような目的や手法で実験を行うのかを定義することが非常に重要です。また著者がニセ科学と真の科学との境界をしたいという気持ちが強く表れている結果ではないかと思います。
さて、肝心の作用の検証ですが、著者は持続的な香り刺激には否定的なので(嗅覚は継続的に同じ刺激が加わると速やかにチャンネルを閉じてしまう = 慣れが生じる ため)、刺激はすべて注射です。
検証に使われた精油はローズ、ラベンダー、ペパーミントなどほんの数種類とその中の代表成分ですが、一般的に言われているような抗不安作用、興奮作用などが認められる例、反対の作用が現れる例などが紹介されています。またその作用機構が医療で使われる薬剤と同様なのか、異なるものなのかに対する考察も書かれています。
一般的に言われていることの検証のため、やはりびっくりするような新しい事実はありません。
前述のように科学的な前置きが長いので、検証データ盛りだくさんを期待していた私にはちょっとがっかりでした。
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