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粉末石鹸製造教授書 [└ 石けん本]

もう4年も前、2007年に初めて粉石けんの作り方を紹介した時に参考にした古書、「粉末石鹸製造教授書」を手に入れることができました。

初めての記事はこちら→http://kumaguma-soap.blog.so-net.ne.jp/2007-04-15

表紙
実際 化学工業品製造法 第一編 粉末石鹸製造教授書
中央化学工業研究所長 米国理学士 中野徹堂 著 (非売品)

ところがよく読んでみると私の記憶にある内容と少し違う。
図書館のは昭和10年のもの、これは昭和7年ので、この間に改訂があったようですね。基本は同じですが新しいもののほうが実践的で、より初めての人に分かりやすく書かれていたと思います。ちょっと残念。


元の持ち主さんの計算式や材料価格のメモ、線引きなどがあり、これから粉末石鹸の製造販売をしようという人たちがどんな気持ちで講義を受けていたのだろうと考えるとワクワクします。

朱線あり

当時は(今も世界規模でみれば)食用油は貴重品。食べられるものを石鹸にするなどもったいない、如何に副産物や残渣油で質がよく安価なものを作るのかを追究した結果、たどり着いたのが正子油(醤油製造の過程で残渣から圧搾できる油、彼等の命名)とのこと。
大豆を原料にする名古屋のものが最も鹸化が速く白色の優良な石鹸となり、主の小麦に豆類を加えた原料の関東のものは鹸化が一番遅いができた石鹸は優良、大豆または他の豆類と小麦を合わせる関西のものでは赤く着色して名古屋のものよりは劣るが一般に使用するのには問題ないなど、正子油にも考察が加えられています。


鹸化は基本的にかまどで直火の釜炊きで、苛性ソーダ液の加え方が重要なようです。約10分ほどの間を開けて5-6回に分けて加えるのですが、特に鹸化が遅い関東正子油の場合、一度加えて5分以上撹拌して鹸化を進めるごとに舌頭試験をして苛性ソーダが消費されたことを確認しなければならないのです。消費されないうちに次を加えると苛性ソーダが過剰になって鹸化反応を起こせず分離してしまうため、とのこと。
鹸化の遅いキャノーラ油の廃油せっけんを作る時にホットプロセスでよく分離させてしまう私としては、是非次回参考にしてみようと思った次第です。

いや、舌頭試験はしないですが。まずいから。


古書は他にもコツコツ手に入れています。(ただのマニアです)
ハズレも多いのですが、それもまた楽し。

ツッコミどころのあるものは時々紹介していければと思います。




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風邪は治りません。。。
今日は出張先で変な声になってます。


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